TK税務&法務事務所の事務所通信
柏木孝夫税理士・行政書士事務所
事務所通信

149号 偽人税法施行令第8条(資本金等の額)Part 8 (株式交換1)

法人税法施行令第8条第1項第10号は、株式交換により移転を受けた株式交換完全子法人の株式の取得価額から当該株式交換による増加資本金額等を減算した金額を資本金等の額とします。

 

これは、株式交換により移転を受けた株式交換完全子法人の株式の取得価額から当該株式交換による増加資本金額等を減算した金額です。

 

ここでは、株式交換を適格か非適格か区分していません。

 

増加資本金額等とは、当該株式交換により増加した資本金の額等、当該株式交換により株式交換完全子法人の株主に交付した金銭並びに当該金銭及び当該法人の株式以外の資産の価額並びに次に掲げる当該株式交換の区分に応じそれぞれ次に定める金額の合計額をいいます。

 

なお、適格株式交換等により株式交換完全子法人の株主に株式交換完全支配親法人株式を交付した場合にあっては、当該定める金額にその交付した株式交換完全支配親法人株式の当該適格株式交換等の直前の帳簿価額を加算した金額である。ここは、三角合併の話です。

 

それぞれ次に定める金額とは、当該株式交換に伴い当該法人がイ又は口に規定する当該法人の新株予約権に対応する債権を取得する場合には、その債権の価額を減算した金額であす。

 

イ 適格株式交換等に該当する株式交換の場合は、当該株式交換完全子法人の当該株式交換により消滅をした新株予約権に代えて当該法人の新株予約権を交付した場合の当該株式交換完全子法人のその消滅の直前のその消滅をした新株予約権の価額に相当する金額いわゆる簿価ってことです。

 

口 適格株式交換等に該当しない株式交換の場合は、当該株式交換完全子法人の当該株式交換により消滅した新株予約権に代えて当該法人の新株予約権を交付した場合の当該新株予約権の価額に相当する金額いわゆる時価ってことです。

 

そもそも「株式交換」とは、会社法で定義されています。

会社法第2条第31号は、株式交換とは、株式会社がその発行済株式の全部を他の株式会社又は合同会社に取得させることをいう旨規定しています。

 

法人税法では、それを受けて、独自に定義しているものがあります。

 

法人税法第2条第12号の6は、株式交換完全子法人とは、株式交換によりその株主の有する株式を他の法人に取得させた当該株式を発行した法人をいいます。

 

法人税法第2条第12号の6の2は、株式交換等完全子法人とは、株式交換完全法人及び株式交換等に係る第12号の16 (下記)に規定する対象法人をいいます。

 

法人税法第2条第12号の6の3は、株式交換完全親法人とは、株式交換により他の法人の株式を取得したことによって当該法人の発行済株式の全部を有することとなった法人をいいます。

 

法人税法第2条第12号の6の4は、株式交換等完全親法人とは、株式交換完全親法人並びに株式交換に係る第12号の16イ及び口に規定する最大株主等である法人並びに同号ハの一の株主等である法人をいいます。

 

法人税法第2条第12号の16は、株式交換等とは、株式交換及びイからハまでに掲げる行為により対象法人がそれぞれイ若しくは口に規定する最大株主等である法人又はハの一の株主等である法人との間にこれらの法人による完全支配関係を有することとなることをいう旨規定しています。

 

いわゆる株式交換に準ずる行為のことで、最大株主等しかいなくなる行為です。

 

イ 完全取得条項付種類株式に係る取得決議によりその取得の対価として当該法人の最大株主等以外の全ての株主等にーに満たない端数の株式以外の当該法人の株式が交付されないこととなる場合の当該取得決議

 

ロ  株式の併合で、その併合をした法人の最大株主等以外の全ての株主等の有することとなる当該法人の株式の数が一に満たない端数となるもの最大株主等の株数を1とする株式併合があった場合を想定しています。

 

ハ 株式売渡請求に係る当該承認により法令の規定に基づき当該法人の発行済株式等の全部が当該ーの株主等に取得されることとなる場合の当該承認

 

法人税法第2条第12号の17は、適格株式交換等とは、次のいずれかに該当する株式交換等で株式交換等完全子法人の株主等に株式交換完全親法人の株式又は株式交換完全支配親法人株式いずれか一方の株式以外の資産交付されないものをいう旨規定しています。

いわゆる適格要件のこと

 

株式交換完全支配親法人株式とは、株式交換完全親法人との間に当該株式交換完全親法人の発行済株式等の全部を保有する関係として法人税法施行令第4条の3 (適格組織再編成における株式保有関係等)第17号で定める関係がある法人の株式をいいます。

 

いずれか一方の株式以外の資産とは、当該株主等に対する剰余金の配当として交付される金銭その他の資産、株式交換等に反対する当該株主等に対するその買取請求に基づく対価として交付される金銭その他の資産、

 

株式交換の直前において株式交換完全親法人が株式交換完全子会社の発行済株式の総数の3分の2以上に相当する数の株式を有する場合における当該株式交換完全親法人以外の株主に交付される金銭その他の資産、

 

第12号の16イのーに満たない端数の株式又は第12号の16 口に掲げる行為により生ずる同号口に規定する法人の一に満たない端数の株式の取得の対価として交付される金銭その他の資産を除きます。

(次のいずれか)

 

イ その株式交換に係る株式交換完全子法人と株式交換完全親法人との間に当該株式交換完全親法人による完全支配関係その他の同条第18号で定める関係がある場合の当該株式交換

 

口  その株式交換等に係る株式交換等完全子法人と株式交換等完全親法人との間にいずれか一方の法人による支配関係その他の同条第19号で定める関係がある場合の当該株式交換等のうち、 次に掲げる要件の全てに該当するもの

1 当該株式交換等完全子法人の当該株式交換等の直前の従業者のうち、その総数のおおむね100分の80以上に相当する数の者が当該株式交換等完全子法人の業務引き続き従事することが見込まれていること

 

なお、当該株式交換等完全子法人の業務とは、当該株式交換等完全子法人との間に当該支配関係がある法人の業務並びに当該株式交換後に行われる適格合併又は当該株式交換等完全子法人を分割法人若しくは現物出資法人とする適格分割若しくは適格現物出資(適格合併等)により当該株式交換等完全子法人の当該株式交換等前に行う主要な事業が当該適格合併等に係る合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人に移転することが見込まれている場合における当該合併法人等及び当該合併法人等との間に完全支配関係がある法人の業務をいいます。

 

2 当該株式交換等完全子法人の当該株式交換等前に行う主要な事業が当該株式交換等完全子法人において引き続き行われることが見込まれていること

 

なお、当該株式交換等完全子法人とは、当該株式交換等完全子法人との間に完全支配関係がある法人並びに当該株式交換等後に行われる適格合併等により当該主要な事業が当該適格合併等に係る合併法人等に移転することが見込まれている場合における当該合併法人等及び当該合併法人等との間に完全支配関係がある法人を含みます。

 

ハ  その株式交換に係る株式交換完全子法人と株式交換完全親法人とが共同で事業を行うための株式交換として同条第20号で定めるもの 

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