第242号 証券アナリスト2次試験シリーズ 国際証券投資6
証券アナリスト2次試験シリーズ
国際証券投資6
(マクロ経済と国際証券投資)
(経済法令出版社の過去問より)
為替オープンの金利パリティが成立している場合、
為替の変化率と金利差は近似されていく。
パリティ関係とは、購買力平価であり、
2つの国のインフレ率に格差が生じた場合、
両国通貨での購買力に格差が生じないように
為替レートが調整されるという考え方です。
通貨アノマリーが生じている場合には、
為替の直先スプレッドは
金利パリティが示唆するところより
縮小すると考えられる。
すなわち、高金利通貨は過小評価されることから、
米ドル(高金利通貨)を先渡で買い、
満期時にスポットでドル売り・円買いを行えば
利益を上げることができる。
今、FRBが財務省証券の買いオペを行う
と予想しているとき、
金利水準及びイールドカーブは
どのように変化すると考えられるか。
買いオペにより、長期金利が低下する結果、
イールドカーブはフラット化する。
さらに、買いオペが景気に与える影響が
有効であるとすると、
長期的には景気が上昇して
すべての金利が上昇すると予測し、
金利上昇前に長期金利の調達が増加し、
さらに流動性プレミアムの分だけ長期金利が上昇し、
イールドカーブがスティープニング化する。
金利などの経済変数が為替レートに与える影響を
調べるために回帰式を使って推定した。
米ドルの円建て為替レートの数字が上昇する
ということは、円安になっているということなので、
日本の物価と米国の物価の差がプラスなら
円安になることだから、
日米の物価指数の差における係数の符号は
プラスになる。
また、日本の金利と米国の金利の差がプラスなら
円高になることだから、
日本の実質金利と米国の実質金利の差における
係数の符号はマイナスとなる。
FRBが財務省証券の買いオペを行うと、
為替の当面の変化として、
米国の金融緩和により金利が低下するため、
為替レートはドル安・円高になるものの、
その後の変化として
米国の景気回復により金利が上昇するため、
為替レートはドル高・円安に向かう。
したがって、この対応としては、
当面の変化として長期金利の低下が予想されるため、
長期債投資を増加させ、円高が予想される.
これをヘッジするために
為替先物予約を行うこととする。
または、米国長期債の先物を買うこととする。
なお、ドルを調達して米国長期債を購入し、
投資予定資金を円のリスク・フリーレートで
運用することは、
ヘッジ付米国債券投資と同じものである。
しかしながら、長期的な投資としては、
景気拡大に伴い長期金利が上昇すると予想されるため、
長期債のポジションを減らし、
円安予想から為替をオープンにする必要がある。
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概要
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---|---|
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電話番号 | 06-6131-5335 |
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