第243号 証券アナリスト2次試験シリーズ 国際証券投資7
証券アナリスト2次試験シリーズ
国際証券投資7
(国際証券投資とアセット・アロケーション)
(経済法令出版社の過去問より)
確定拠出年金プランのファンドのポートフォリオの中に
外国株を組み入れることに対して、
外国株は投資には、株価変動リスクに加えて
為替変動リスクがあるため、
為替レートの変化による通貨リターンの期待収益率は
ゼロとなり、
リスクだけが加わることになるという意見がある。
これについて、為替変動要因が加わることにより、
かえって分散投資の効果を高める場合もある
という意見もあるので検証してみる。
外国株の期待収益率Rsを9%、リスクをσsを20%、
為替レートの収益率rxを0%、リスクをσxを10%、
円ベースで為替ヘッジなし外国株投資のリスクを
σuがσsの20%を下回るのは、
ドルベースでの外国株の収益率と
為替レートの収益率との相関係数ρがいくらのときか。
σu=√σs2+σx2+2ρ・σs・σx<σsのとき
であるから、数字を代入すると、
ρ=▲0.25となり、
この場合に、円ベース為替ヘッジなしの外国株投資の
リスクがドル・ベースのリスクよりも低くなる。
つまり、少し逆相関の関係である。
次に、為替レートを予測するのは
プロでも至難の業なのに、
ましてや、素人の従業員に
為替取引のタイミング判断を求めるのは無理である
という意見がある。
これに対して、確定拠出年金では
毎月の掛け金で投資していくため、
長期的にはドルコスト平均法により
為替変動のタイミング・リスクは分散されること。
また、為替変動リスクによって
分散投資の効果が高まる可能性がある。
さらに、経済のグローバル化により、
先進国の株式市場の期待収益率は
ある一定水準に収束すると想定されるので、
外国株を組み入れる積極的な意義がない
という意見がある。
これに対しては、仮に期待収益率がほぼ同じ水準
であったとしても、
各国市場の間では景気循環の違いなどにより、
相関係数が1より低いので、
自国市場のみに投資するよりも、
外国株を組み入れて分散投資を行う方が
リスクを低減できる。
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概要
会社名 | TK税務&法務事務所 【一般社団法人租税高度困難事案研究所】 |
---|---|
住所 | 大阪府大阪市北区梅田1丁目1番3-600号 大阪駅前第3ビル6階6-2号 |
電話番号 | 06-6131-5335 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
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