第249号 証券アナリスト2次試験シリーズ 投資政策とアセットアロケーション8
証券アナリスト2次試験シリーズ
投資政策とアセットアロケーション8
(年金運用マネージャー選択)
(経済法令出版社の過去問より)
A厚生年金基金では、
政策アセット・ミックス及び
各資産クラスへの配分の比率の
上限・下限を定めている。
また、各資産クラスの時価が
許容範囲を超えないように管理している。
株式運用において、
運用スタイル間でパフォーマンスに大きな差異が
生じることがあり、
これを回避するためにもスタイル分散は不可欠である。
なお、パッシブ運用はスタイル管理から除外される。
スタイル運用とは、
株式運用をバリュー、グロース、大型、小型という
サブクラスに分けて運用管理する手法であり、
運用スタイルの分散によって
アクティブ・リターンを低下させることなく
リスク(トラッキング・エラー)を
低減させる効果がある。
これは結局、一定の資産構成を維持する
コンスタント・ミックス戦略を
実行していることとなる。
この戦略を維持するためには、
基金のリスク許容度が一定であること、
資産クラスごとのリターンとリスクが一定であり、
資産クラス間の相関係数が
変化しないことが仮定されている。
日本の年金基金における
バランス型マネージャーの比率は高く、
以前は5・3・3・2規制と呼ばれる、
年金の受託運用機関ごとに、
安全資産5割以上、株式3割以下、外貨資産3割以下、
不動産2割以下の範囲での運用を求められ、
特化型運用の道が閉ざされていた。
バランス型マネージャーを採用することは、
①政策アセット・ミックスを維持することが
容易であり、②特化型運用に比べて運用コストが低く、
③運用管理が特化型に比べて容易である
というメリットがある。
しかしながら、多数のバランス型マネージャーを
採用することは、
類似した運用を行う運用機関に委託した場合、
相場観の違いなどにより、
同じ資産で反対方向の売買が行われ、
基金全体の資産構成が変化しないにも関わらず
コストだけが発生するという問題が生じるなど
運用効率の低下をもたらすこととなる。
そうすると、ある資産クラスについて、
特化型マネージャーとバランス型マネージャーを
使用する場合、両者の比率を考える上で、
①アクティブ・マネージャーの運用能力、
②基金の成熟度に応じたリスク許容度、
③両者の運用コスト、④運用資産の規模、
⑤市場の効率性の度合いが重要となる。
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概要
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電話番号 | 06-6131-5335 |
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