第314号 証券アナリスト2次試験シリーズ 経済理論9
証券アナリスト2次試験シリーズ
経済理論9
(経済構造変化)
(経済法令出版社の過去問より)
労働人口が減少すると潜在成長率は低下するが、
これを上昇させるためには、
資本の生産性を上昇させる必要がある。
資本の生産性の上昇は技術進歩によって可能となる。
コブダグラス型生産関数Y=AKαL1-αを想定する。
α=0.6とし、平均成長率が8%であるとき、
技術進歩ΔA/A、資本ストック増加率ΔK/K、
労働力増加率ΔL/Lについて、
労働力増加率2%、資本ストック増加率9%とすると、
それぞれの寄与率はいくらか。
ΔY/Y=ΔA/A+αΔK/K+(1-α)ΔL/Lなので、
労働力の寄与率:2%×(1-0.6)=0.8%
資本ストックの寄与率:9%×0.6=5.4%
技術進歩の寄与率:8%-0.8%-5.4%=1.8%
貯蓄率の低下は、国内資金を減少させるので、
金利の上昇要因となり、金利が上昇することで
資本蓄積の速度が低下すると予想される。
労働力人口の減少が、人口減少を上回る場合、
供給力の低下が需要の減少を上回る可能性が高い。
その結果、需給ギャップにより物価が上昇する。
そうすると、物価上昇を抑制するため、
日銀は金融引き締め政策を実施する。
その結果、LM曲線が左にシフトし、
金利が上昇するとともに、GDPは減少する。
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