TK税務&法務事務所の事務所通信
柏木孝夫税理士・行政書士事務所
事務所通信

317号 証券アナリスト2次試験シリーズ ミクロ理論2

証券アナリスト2次試験シリーズ 

ミクロ理論2

(エージェンシー問題)

(経済法令出版社の過去問より)

 

 

X社はY社を敵対的買収するか

業務提携をするのか迷っている。

 

X社の株主が得る利益は

買収の場合、1000円、業務提携の場合、1500円

 

経営者には自らの知名度アップ利益が

買収の場合、500円、業務提携の場合、200円とする。

 

会社がオーナー企業の場合、

エージェンシー問題が生じないので、

買収の場合の利益は、1000円+500円=1500円、

業務提携の場合の利益は、1500円+200円=1700円で

業務提携を選択する。

 

 

オーナーが100%では

エージェンシー問題は発生しないが、

何パ―セントまで発生しないのか。

 

 

買収の場合、1000×A+500円、

業務連携の場合、1500×A+200円

 

 

そうすると、エージェンシー問題

発生しないためには、

業務連携の利益が上回るようにすると、

1500×A+200円>1000×A+500円で、

Aは0.6となります。

 

 

エージェンシー問題は、

経営者(エージェント)

株主(プリンシパル)の利益よりも、

自らの利益を優先することで、

株主に損害をもたらすことによって生ずる。

 

 

したがって、エージェンシー問題

生じないための式の条件は、

業務提携で済ますほうが

本来的に株主の得る利益が大きいときである。 

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