第388号 証券アナリスト2次試験シリーズ コーポレート・ファイナンス16
(リアルオプション2)
(経済法令出版社の過去問より)
B社は、石油関連事業への新規プロジェクトを検討中である。初期投資額105億円。
新規プロジェクトが生み出すキャッシュフローは原油価格に連動している。
原油価格は1年後に上昇するか下落するか50%である。
このプロジェクトのNPV(正味現在価値)は、1年後のプロジェクトの価値の期待値を期待収益率で割り戻した金額から初期投資額を差し引いた金額である。
この金額がプラスであればプロジェクトを実行することとなる。
次に、この新規プロジェクトは、他の石油化学製品の生産も可能であるため、1年後の状況に応じて切り替えることができる。この場合も新規プロジェクトの価値は、石油価格に連動する。
そうすると、まず原油価格の上昇後価格と下落後の価格からのリスク中立確率を計算する。
次に、1年後のプロジェクト価値を計算する。
これは、本来のプロジェクト価値と切り替えのプロジェクト価値の大きい方となる。
そして、これは、石油価格が上昇する場合と下落する場合に分けられる。
そして、上昇する場合と下落する場合の価格にリスク中立確率を乗じてリスクフリーレートで割り戻したものが、切り替えオプション付きプロジェクトの価値である。
ここから初期投資額を差し引いた金額がオプション込みのNPVであり、さらに、ここから普通のNPVを差し引いた金額が切り替えオプションの価値である。
次に、初期投資額を将来に分割して投資する場合
まず、2年後の各事象のプロジェクト予想金額から2年後の投資額を差し引いた金額が2年後のプロジェクト価値である。
次に、ここから1年後のプロジェクト価値を求める。
それぞれ石油価格が上昇する場合と下落する場合に区分して、さらに、1年後に石油価格が上昇する場合と下落するに区分して、リスク中立確率を乗じてリスクフリーレートで割ってそれぞれの1年後のプロジェクト価値を求める。
最後に、この1年後に石油価格が上昇する場合と下落する場合のプロジェクト価値から現在のプロジェクト価値を求める。
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