TK税務&法務事務所の事務所通信
柏木孝夫税理士・行政書士事務所
事務所通信

126号 グループ法人税制Part 2

法人税法第61条の13第2項は、内国法人が譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額につき第1項の規定の適用を受けた場合において、その譲渡を受けた法人譲受法人)において当該譲渡損益調整資産の譲渡、償却、評価換え、貸倒れ、除却その他の政令で定める事由が生じたときは、当該譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額は、政令で定めるところにより、当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する旨規定しています。

 

 

 

法人税法施行令第122条の14第4項は、法第61条の13第2項に規定する政令で定める事由は、次の各号に掲げる事由とし、内国法人が譲渡損益調整資産に係る譲渡利益額又は譲渡損失額につき法第61条の13第1項規定の適用を受けた法人において、当該譲渡損益調整資産に係る譲受法人において当該事由が生じたときは、当該各号に掲げる事由の区分に応じ当該各号に定める金額(当該譲渡利益額又は譲渡損失額に 相当する金額若しくは 当該金額に一定の割合を乗じた金額)は、当該事由が生じた日の属する当該内国法人の事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する旨規定しています。

つまり、譲受法人において当該資産をグループ内を含む他の法人に譲渡などがあった場合には、第1項の規定を解除して、譲渡利益額又は損失の額を計上することとなります。

第1号は、次の場合は、当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額を益金の額又は損金の額に算入します。

イ 当該譲渡損益調整資産の譲渡、貸倒れ、除却その他これらに類する事由の場合

口 当該譲渡損益調整資産の適格分割型分割による分割承継法人への移転の場合

ハ 普通法人等である当該譲受法人が公益法人等に該当することとなった場合

 

 

 

法人税基本通達12の4-3-1(譲渡損益調整額の戻入れ事由)は、「その他これらに類する事由」には、例えば、金銭債権につき、譲受法人においてその全額が回収されたことや基本通達2-1-3 4 (債権の取得差額に係る調整損益の計上)の取扱いの適用を受けていること、償還有価証券について、譲受法人においてその全額が償還期限前に償還されたこと、固定資産について、譲受法人において災害等により滅失したことが該当する旨定められています。

 

 

 

法人税基本通達12の4-3-2 (契約の解除等があった場合の譲渡損益調整額)は、法人が当該事業年度前の各事業年度において行った譲渡損益調整資産の譲渡について、当該事業年度に次に掲げる事由が生じた場合には、それぞれ次による旨定めています。

 契約の解除若しくは取消し又は返品の場合は、これらの事由が生じた資産に係る当該事業年度開始の時における期首譲渡損益調整額を益金の額に算入する。

 譲渡利益額が生じた譲渡に係る値引きの場合は、値引額が当該事業年度開始の時における期首譲渡損益調整額以内の場合は、期首譲渡損益調整額のうち値引額に相当する金額を益金の額に算入し、超える場合は、当該機種譲渡損益調整額の全額を益金の額に算入するとともに、当該超える部分の金額を新たに譲渡損益調整額として益金の額に算入する。

 譲渡損失額が生じた譲渡に係る値引きの場合は、値引額に相当する金額を新たに譲渡損失調整額として益金の額に算入する。つまり、利益超過した値引や損失の場合の更なる値引による損失があった場合は、当該損失はなかったものとするということです。

 

 

 

その他以下の基本通達が定められていますが、それぞれの事情が生じた時にないこととした利益額又は損失額を実現したものとして処理することとしています。

法人税基本通達12の4-3-3

(債権の取得差額に係る調整差損益を計上した場合の譲渡損益調整額の戻入れ計算)

法人税基本通達12の4-3-4

(金銭債権の一部が貸倒れとなった場合の譲渡損益調整額の戻入れ計算)

法人税基本通達12の4-3-5

(土地の一部譲渡に係る譲渡損益調整額の戻入れ計算)

法人税基本通達12の4-3-6

(同一銘柄の有価証券を2回以上譲渡した後に伴う譲渡損益調整額の戻入れ計算)

 

 

 

第2号は、当該譲渡損益調整資産が譲受法人において、法第25条第2項(資産の評価益の益金不算入)に規定する評価換えによりその帳簿価額を増額された部分の金額が益金の額にされた場合又は同条第3項に規定する資産に該当し、当該譲渡損益調整資産の同項に規定する評価益の額として政令で定める金額が益金の額に算入された場合には、当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額を益金の額又は損金の額に算入します。

 

 

法人税法施行令第24条(資産の評価益の計上ができる評価換え)は、法第25条第2項(資産の評価益の益金不算入等)に規定する政令で定める評価換えは、保険会社が保険業法第112条(株式の評価の特例)の規定に基づいて行う株式の評価換えとする旨規定 しています。

 

 

 

第3号は、当該譲渡損益調整資産が譲受法人において減価償却資産に該当し、その償却費が損金の額に算入された場合は、当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額に、当該譲受法人における当該譲渡損益調整資産の取得価額のうちに当該損金の額に算入された金額の占める割合を乗じて計算した金額を益金の額又は損金の額に算入します。

 

 

第4号は、当該譲渡損益調整資産が譲受法人において繰延資産に該当し、その償却費が損金の額に算入された場合には、当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額に、当該譲受法人における当該譲渡損益調整資産の取得価額のうちに当該損金の額に算入された金額の占める割合を乗じて計算した金額を益金の額又は損金の額に算入します。

 

 

第5号は、当該譲渡損益調整資産が譲受法人において、法33条第2項(資産の評価損の損金不算入)に規定する評価換えによりその帳簿価額を減額され、当該譲渡損益調整資産の同項に規定する差額に達するまでの金額が損金の額に算入されたこと、同条第3項に規定する評価換えによりその帳簿価額が減額され、その減額された部分の金額が損金の額に算入されたこと又は同条4項に規定する資産に該当し、当該譲渡損益調整資産の同項に規定する評価損の額として政令で定める金額が損金の額に算入された場合には、当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額を益金の額又は損金の額に算入します。

 

 

第6号は、有価証券である当該譲渡損益調整資産と銘柄を同じくする売買目的以外の有価証券の譲渡の場合は、当該譲渡利益額又は譲渡損失の額に相当する金額のうちその譲渡をした数に対応する部分の金額を益金の額又は損金の額に算入します。

 

 

第7号は、当該譲渡損益調整資産が譲受法人において償還有価証券に該当し、当該譲渡損益調整資産につき償還差益又は差損が益金の額又は損金の額に算入された場合は、当該譲渡利益額又は譲渡損失額に相当する金額に、当該償還有価証券の償還日までの期間の日数のうちに当該内国法人の当該事業年度の日数の占める割合を乗じて計算した金額を益金の額又は損金の額に算入します。

つまり、連結納税制度では、連結グループ内での内部取引に係る利益額又は損失額は、外部取引となるまで、実現させないが、グループ法人税制では、グループ内部取引であっても、次の取引が生じた場合は、実現させることとなります。

グループ間取引の最終の取引が生じるまで、当初の取引の実現を留保することはしないということです。

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