第169号 厚生年金4
受給年金額の改定
厚生年金の金額は、退職時に確定することとなりますが、いつまでも働いている場合はどうなるのでしょうか。まず、老齢厚生年金は、過去に被保険者として保険料を納付した期間と金額に応じた金額となります。原則として、老齢厚生年金は65歳から受給権を取得しますので、受給してもいいし、繰下げてもかまいません。
しかしながら、以前は、60歳からの受給だったので、昭和36年4月1日以前生まれの者は生年月日に応じて、65歳前から受給できます。これを、特別支給の老齢厚生年金と言って、本来の老齢厚生年金とは全くの別物です。ここまでは、以前に説明していると思います。
ここで、まず、特別支給の老齢厚生年金の受給権のある者は、60歳に到達したときの条件で支給金額が確定しています。ここで、再任用などで、さらに被保険者として保険料を納付した場合、この保険料は受給する特別支給の老齢厚生年金の年金額に含まれないのかということになりますが、結論をいいますと、65歳までに退職しないと、特別支給の老齢厚生年金の金額には反映されません。細かく言うと、退職して被保険者でなくなって、1月が経過したときから退職改定をおこなって、年金額に反映されます。
ということは、60歳で退職し、そのまま再任用して2年が経過した後更新せず1月が経過した場合、60歳到達時に確定した支給年金額があり、これを受給するかしないかは別として、金額は確定していました。
そこで、2年後の再度の退職時から1月後に、この確定した年金額に、再任用の2年分の保険料と期間を考慮に入れた年金額が再計算され、受給することができます。さらに1月後に再度厚生年金の被保険者となった場合、次の退職時まで改定されません。ということは、60歳で退職となった後60歳を超えても、働き続けて、厚生年金の被保険者となっている場合は、特別支給の老齢厚生年金は改定しない、つまり、支払った保険料は年金額に反映されないこととなります。でも大丈夫です。
次に、本来の老齢厚生年金です。先程、大丈夫といったのは、特別支給の老齢厚生年金に反映しないということで、65歳以降の本来の老齢基礎年金の支給額にはきちんと反映されます。つまり、65歳に到達した時点で、いったん、本来の老齢厚生年金の支給金額を確定させます。これを65歳到達時改定といいます。そうすると、65歳を超えて働いて納付した保険料はどうなるのでしょうか。
先程と同じことが起ります。
つまり、退職して被保険者でなくなって1月経過するまで、年金額は改定されません。では、このまま70歳を超えた場合はどうなるでしょうか。じつは、厚生年金の被保険者は70歳未満となっているので、70歳に到達した時点で被保険者でなくなり、この時点で、年金額が確定します。これを70歳到達時改定といいます。
結局は、ちょっと遅れで、年金額に反映されるので、安心してください。では、どうすれば、もっとも効果的な年金額になるのでしょうか。
各自計算してください。
•年金の繰上げ・繰下げ条件
•雇用保険の受給によるカット
•在職による受給のカット
•配偶者による加給年金の有無
•生存確率など
なお、162号でも説明しましたが、2022年4月に改正があり、本来支給の老齢厚生年金については、65歳以後も働いて厚生年金保険料を支払っている場合、毎年改定されて支給金額に加算されることとなりました。
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